ピーター・ドイグ展へ行ってきました
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東京国立近代美術館で開催中のピーター・ドイグ展へ行ってきました。
ピーター・ドイグの初期作から最新作までを見ることが出来る、日本での初個展だそうです。
元々は6/11までの企画展でしたが、新型コロナウイルスの影響で10/11まで会期が延長になりました。
ピーター・ドイグはイギリスの画家で、一枚からいくつものストーリーが解釈できそうな、ミステリアスな風景画を描くことで有名です。
東京国立近代美術館のHPには「今日、世界で最も重要なアーティストのひとりと言われています。彼は、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告グラフィック、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。」との解説があります。
例えばこれは海の防波堤沿いを傘?をかぶった男性が歩いている作品です。海の題材にもかかわらず海は見えす、船の頭だけが防波堤から顔をのぞかせています。傘?はピンク色で、穴が空いているようにも見えます。対比的に金ピカに光っている消火栓?のようなものも印象的です。
絵画には全く詳しくないのですが、いろいろな解釈が出来る作品は見ていて楽しいですね。
実はこの展覧会は、映画が好きな方でも楽しめる展示になっています。ピーター・ドイグは自分のスタジオで、毎週木曜日に友人と映画上映会「スタジオフィルムクラブ」を開催していました。このスタジオは文化的なサロンとしての意味合いもあったそうで、ピーター・ドイグが映画上映会のためのポスターを自ら描き、近隣住民の告知に使っていたそうでs。
これがそのポスターで、左から順に『ルッキング・フォー・ラングストン』、『羅生門』、『若者のすべて』
『HANA-BI』、『落穂拾い』、『ピンポン』
ピンポンのラケットをよく見ると、ペコとスマイルの顔が描かれていて笑ってしまいました。
ひと目で分かる『座頭市』
ちなみに今回一番気になったのがこの作品。ル・コルビュジエのユニテ・ダビタシオンを森越しに見た作品で、 <コンクリート・キャビンII>というタイトルです。写真的・映画的な視点の取り方が面白いです。
一つの集合住宅が絵画の題材になってしまうという意味で、やっぱりコルビュジエは偉大なんだなぁと思いました。
by hachiga