アパート経営:初期費用の項目は?自己資金の目安と建築事例をご紹介!
相続対策や建物の老朽化といった様々な事情でアパート経営を考える機会があるかと思います。その際、「新しく建物を建てたいけど、無理のない安全な経営がしたい」「自分の土地をより良いものとして活用したい」「ほかの建物と差別化したい」などの要望も出てくるでしょう。また、「経営には、何にどのくらいお金がかかるのか」「建てた後はどうすれば良いのか」と悩みも尽きません。
この記事では、企画から建築、募集、管理を行う当社(TPO)の紹介を交えて解説していきます。読み終えたころには、アパート経営について具体的なイメージがつかめるでしょう。
【この記事から分かること】
・アパート経営を始める際の初期費用項目
・自己資金の目安
・建築後のアパート経営のポイント
目次
1.アパート経営にかかる初期費用の項目と内訳
一般的に、アパート経営にかかる初期費用と言われる項目は以下の通りです。
・本体工事費
→初期費用の約8割以上を占める費用。例えば、計画時には「坪単価×延床面積」で大体の金額として予算を設定する事例も多くあります。 また、建物の構造(木造、鉄骨造、RC造)や規模、敷地の状況によって、想定される坪単価は大きく変わるため注意が必要です。
「外構工事費(例:塀や庭、駐車場)」「アパートに別途取り付ける家具・設備の取り付け費用」などを‘付帯工事費’として別途費用で計上しているケースも見受けられます。ハウスメーカーや工務店によっては、地盤改良や杭工事、給排水の引込工事、空調工事も付帯工事費とするところもあり、その扱いは様々です。一見、工事費が予算内に収まっていると思っても、別途費用となる付帯工事費を見落としているケースもありますので、注意しましょう。
なおTPOでは、付帯工事費に分けられることの多い工事もあらかじめ予算計画に含めています。また、解体工事費はかかる場合とそうでない場合があるため、別途費用としています。
・土地の購入費用(土地から購入する場合のみ)
・土地購入に関連する諸費用(例:仲介手数料、登記費用)
・既存の建物の解体費用
・建築前の地盤調査費用
・土地の境界線や面積の測量費用
・建物の設計およびその監理費用
・企画費用
・確認申請にかかる費用
・各種税金(例:不動産取得税、登録免許税、印紙税)
・火災保険料(初年度に数年分加入するケースが多いため)
・アパートローン関連費用
2.アパート経営で必要な自己資金の目安
アパート経営を始めるには、総事業費の10~20%程度の自己資金が一般的に必要です(計画の内容によります) 。 原則として、金融機関の融資を利用しますが、計画の内容によっては、自己資金なしで全額融資を受けるケースもあります。
TPOでは、それぞれの事業の目的や内容に応じて、適切な金融機関に融資の相談を行い、安定性のある無理のない資金計画で進められるよう考えていきます。
3.タカギプランニングオフィス(TPO)の建築事例
TPOでは、土地探しや設計のプランなど企画段階から関わることもあれば、既に竣工している建物の募集から携わることもあります。ここではTPOが携わった物件をいくつか紹介します。
・木造の建築事例 / apartments F1、apartments F2
・鉄筋コンクリート造の事例 / KAJITA APARTMENTS
・鉄骨造の事例 / HH BUILDING
・豊かな共用部の事例
①拳山荘
TPOでは末永く愛され続ける集合住宅をつくることを使命として、第一線で活躍する建築家と共に数多くの賃貸集合住宅を企画してきました。
ホームページでは、ここで紹介した建物のほかにも様々な事例を掲載しています。是非ご覧ください。
4安定した経営をする上で必要なこと
アパートは建てて終わりではなく、建築後も手をかけて維持管理していく必要があります。
維持管理を行うことで、入居者が長く住み続けてくれたり、空室が出た際にも新しい入居者が早く見つかるので、安定した経営に繋がります。この章では、建築後の維持管理に必要なことと関係する費用についてまとめました。
4-1:アパートの運営・維持に必要な費用
①共用部の清掃費やメンテナンス費
共用部の清掃費用やメンテナンス費は建物の価値を維持していくうえでかかせない費用です。
そのほか、植栽の手入れやセキュリティシステムの対応も発生します。
②光熱費
共用廊下やエントランスの照明、エレベーターの電気代、清掃などに使う水道代が発生します。
③修繕費
入居中のお部屋で、設備のエアコンに不具合が発生し修理が必要となった場合、その費用は誰が負担するのでしょうか。一般的に、入居者に過失がない場合はオーナーの負担となります。築年数が経つと設備機器(例:エアコンや給湯器)の故障は増えていくため、計画的に資金を準備しておく必要があります。
④退去後の原状回復費
入居者が退去する際、部屋の損耗に合わせて原状回復を実施します。
ただ、国土交通省のガイドラインにあるように、原状回復は「賃借人が借りた当時の状態に戻すことではない」とされており、修復費用の全てを請求できるわけではありません。
例えば、床にベッドの設置跡が残ってしまった場合、通常の使用によって生じた損耗のため、原状回復の費用はオーナー負担となります。一方で、入居者の故意・過失がある場合(入居者がダンベルを落としてしまって床に凹みができた場合)には、通常の使用の範疇を超えるため原状回復費用を請求することができるとされています。このように傷や汚れの理由次第で誰の費用負担になるかが変わってきます。
いずれにせよ、入居者が退去する際オーナー側にも費用負担が発生するということを念頭に置き、資金計画を立てておく必要があります。また、部屋の仕様によって原状回復にかかる費用も変わってきます。部屋の仕様は設計の段階で決めるため、先を見越した計画がポイントになります。
⑤大規模修繕費
建物は築10年を経過する頃から、サッシ周りのシーリングや屋上の防水、外壁の状況に劣化が見られるようになります。そこで、「大規模修繕」を実施し建物の性能を維持します。大規模修繕は新築時にかかった建築費の10~15%を要するため、計画的に資金の準備をしておく必要があります。
⑥バリューアップの費用
新築時にはなかった設備を新たに設置したり、住戸の仕様を見直したり、築年数を経ても価値を高く維持するように工夫をします。
最近では宅配ボックスを新たに設置する建物も増えています。
⑦募集費用
入居者の募集は一般的に不動産会社へ依頼します。1部屋の入居者が決まるごとに、不動産会社と取り決めた手数料をオーナーが不動産会社に支払います。このように、募集時にも費用がかかってきますが、建物を大切にしてくれる良質な入居者を募る上ではかかせない費用です。そのため、募集費用に見合った効果的な募集活動を行う不動産会社を見分けたいものです。
募集時には、お部屋の魅力を最大限に発信する必要があり、不動産ポータルサイトへの掲載が一番に思い浮かぶことでしょう。ほかには、不動産会社独自のホームページやSNSを使った広告も非常に有効です。
TPOのホームページ では竣工後の写真や、モデルルームとして家具を配置した時の写真、家具のレイアウト図も掲載しています。お部屋に自分が住むイメージを持ってもらうことができ、前向きなお問合せに繋がっています。また、募集だけでなく物件の管理も請け負うことで、生活上の注意点などをご案内時にお伝えし、入居後のトラブル防止に繋げています。
⑧更新手数料
入居者の賃貸借契約の契約期間の満了が近づくと、引き続き住むのか退去するのかでかかる費用が変わってきます。
退去する場合は、先に紹介した、④原状回復費用や、再度募集活動を行うための⑦募集費用がかかります。
一方で、更新しそのまま住み続ける場合には、事務手続きを代行する管理会社へ更新手数料を支払う必要があります。
⑨税金
経営をしていくうえで毎年発生するものが税金です。固定資産税や都市計画税、所得税や住民税、事業税や消費税があります。
固定資産税や都市計画税は土地や建物の評価額に応じて課税され、所得税や住民税は確定申告を行って課税されるものです。また、事業税や消費税については経営が事業規模となる場合など一定の要件に該当する場合に課税されます。
4-2不動産管理会社と上手く付き合う
ここまで建築後も様々な費用がかかることを説明しましたが、誰に何を頼むかで費用や手間が変わってきます。
建築後の管理を全てご自身で対応する「自主管理」の場合、支出を減らせるメリットはあります。ただし、賃料の管理やクレーム発生時の入居者との折衝、修理手配や解約時の立会、滞納者対応など、ご自身で対応する必要があります。オーナー自らが入居者と近い距離感でやり取りをしたい場合、この方法を選択されることもあります。
また、すべてを管理会社に任せる場合は、管理会社と管理委託契約を結び、毎月取り決めた報酬を管理会社へ支払う必要があります。一方で入居者との折衝や建物の不具合対応は任せることができ、管理会社のノウハウを活かした迅速な対応が見込めます。
5.まとめ
いかがでしたか?アパート経営をするうえで発生する諸費用について、何となくイメージが湧いた方もいらっしゃるかもしれません。アパートは建てて終わりではなく、維持管理していく必要があります。企画や設計の段階で、各諸費用を踏まえた計画を立てることはもちろんですが、運営維持まで考慮することが成功へのカギとなります。
当社は企画から管理まで、あらゆるフェーズでお力になれます。少しでも興味が湧いた方は、是非お問い合わせください。
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タカギプランニングオフィス
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