宿のすゝめ
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皆さんは旅行をするとき、なにを重視して旅先を選びますか?
私は前職がホテルだったこともあり、「宿」選びにこだわって旅先を決めています。
これまで私が宿泊した中で、とても素敵だった宿のひとつを紹介します。
宿一灯 /奈良県
近鉄奈良駅からバスで10分ほど。大仏で有名な興福寺や、鹿いっぱいの奈良公園の景色を見ながら向かいます。
設計は、ひとともり一級建築事務所。住宅やホテル、ショップなど様々なジャンルの設計を手掛けています。
この宿は築140年の町屋を改修し、建築や照明、庭など様々な現代クリエイターたちによってリノベーションされました。
ここは誰でも自由に出入りができ、奥には「生姜足湯休憩所」があります。建物入口の扉を開けたままにすると、鹿が入ってきてしまうこともあるそうです。左側にある居間スペースと2階が宿泊者専用になります。
宿は一棟貸しなので、フロントや対面でのチェックインはなく、予約時のメールに記載された番号を入口のオートロックに入れるだけで完了です。
自分たちだけのペースで気兼ねなく、ゆっくり過ごすことができるのが一棟貸しの良いところです。
天井が高く、自然光や風が通り抜けて、夏の暑さを忘れてしまうくらいとても心地の良い空間。
セミダブルのベッドが2つ設置されていますが、押入れには布団も用意されており、最大6名まで宿泊が可能です。キッチンスペースもあるので、みんなで一緒に料理を作って過ごすのも楽しそう。
そしてなんと言っても、バタフライチェアのスツールや村野藤吾のスタンドライト、listudeの8面体スピーカー…数々の魅力的名品が空間に調和されていて、思わずため息がでました。(いい意味で)
特に天堂木工の座椅子の座り心地が良すぎて、座るのはもちろんちょっと高さがあるので枕代わりにも持ってこいでした。気付いたら寝ていてすっかり夜でした。
食事はついていないので、夜ご飯は散歩も兼ね30分ほど歩いて町中華を食べに行きました。(宿の周辺にも飲食店はありますのでご安心を!)
宿に帰ってきて、夜の居間の雰囲気もまた素敵…。鹿が迷い込んで来ないよう、扉をしっかり閉めて1日を終えました。
翌日、チェックアウトは10時と少し早かったので、バタバタで宿を後にしました。1泊では足りるはずもなく、また必ず利用したいと思います。
いつも関西に行くときは京都や大阪に行きがちで、「奈良に宿泊する」のは、中学の修学旅行以来でした。
皆さまも関西方面に行かれる際は、奈良も旅先の候補のひとつとして、ぜひ宿泊してみてください!