アートに囲まれた宿泊
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群馬県にあるSHIROIYA HOTELに宿泊しました。
世界的クリエイターが手がける客室やレストランの空間を存分に堪能できました。
訪れたのは2月中旬。
まだまだ寒く、道路には雪も残っていました。
元々このホテルは江戸時代から「白井屋旅館」として営業をしていてましたが、市街地衰退の影響で廃業。300年続いた歴史に幕が下り、取り壊しの危機に陥っていたところ、都市再生プロジェクトがスタート。様々な世界的クリエイターの参加により新たにSHIROIYA HOTELが誕生。全体の建築・内装設計は、藤本壮介さんが手掛けています。

館内の共用部分の壁やエレベーターの照明など、たくさんのアーティストによる作品が。
客室はスタンダードなお部屋の他、ジャスパー・モリソンなどの世界的デザイナーが手がけたコンセプトルームが4つあります。
その中で今回選んだのは、「レアンドロ・エルリッヒ ルーム」
レアンドロ・エルリッヒはアルゼンチン出身のアーティストで、
石川県金沢市にある21世紀美術館の作品「スイミングプール」を手がけた美術家としても有名です。
以前、六本木の森美術館で開催されていたレアンドロ・エルリッヒ展にも足を運んだことがあり、ぜひ今回このお部屋に泊まってみたい!との想いで選びました。


客室内はベッド周りや天井、椅子の手すり、タオル掛けなど、至る所にパイプが張り巡らされています。
このモチーフは、イタリアの小説「見えない都市」からインスピレーションを得たそう。
小説には、”建物自体は目に見えないけれど、建物を構成するパイプや電気管は見える”といった不思議な情景が描かれており、パイプ=生き物の静脈 のように見立てたとのこと。
パイプは部屋を出た共用部分にも張り巡らされていて、まるで本当に建物自体の血管のように感じられました。
また21時になると暖色のパイプが青や赤などに色を変え、幻想的な雰囲気に。このライティングは日中見ることの出来ない、宿泊者ならではの特典です。


1Fにあるレストランでは、4層分が吹き抜けとなった、開放感抜群の空間を見上げながら食事も楽しめました。
階段を登ったり廊下から下を見てみたり、その時に自分がいる場所によって空間の見え方が違うことが不思議で、何枚も写真を撮ってしまいました。



SHIROIYA HOTELは群馬県の前橋市にあり、東京からは新幹線と在来線を使って1時間ちょっとでアクセスできます。アートを身近に感じながらの宿泊。一味違った非日常空間を体験しに、ぜひ宿泊してみてはいかがでしょうか。
ayami