シーラカンスK&H interview no.1
「HHH」に関するインタビューしてきました。No.1~No.4に分けて掲載します。
【シーラカンスK&H】 工藤さん(K)、堀場さん(H)、伊藤さん(I)
【TPO】 目黒(M)、濱田(Ha)
Ha: HHHを設計されるにあたってどういうことを考えましたか?
H: 普通の住宅みたいに閉じた関係で中が分からないのではなくて、町と関係しているような在り方みたいなものが、この場所だったらいいのかなと考えました。通常の住宅というものの境界がないような感じでスケルトンとして計画すれば、働くことから住むことまで幅広く捉えて建築として成立するんじゃないかなという風に考えて、単純な門型のフレームが積層しているような構成にたどり着きました。
K: 働く人にとって、平日の住宅って昼間いなくて夜食事して寝る、という感じでほとんどの時間を空にしているでしょ?自分たちの生活もそうだったんですけど、ずーっと事務所にいて、自宅の昼下がりのキレイな光とか緑を見ていない。圧倒的にいい空間なのに家にいないって、すごくもったいない気持ちがして。今は仕事のやり方も選択できるようになったので、集合住宅っていうのも「住居」とか「SOHO」っていうんじゃなくて、もっとニュートラルになった方がいいんじゃないでしょうか。使い手の人にとっていかようにでも空間を変える事ができるよう、逆にシンプルにしておくと良いと思いました。
Ha: そうすると、HHHのお部屋はいかようにも変えられることを前提に作られた空間なんですね。
H: 設えは最小限にしておいて、その最小限の部分の性能をすごく使いやすくして、使い手の人に自由度を最大限与えるみたいな。だから使い方とか逆に提案してもらえるとありがたいというか。
I: 共有部と部屋とのつながり方にしても、いざこっちで空間を用意しておく時に、閉じたベースではなくて開いたベースにしておいて、街に開いた使い方の可能性も開いておく方がポジティブじゃないかという話になりました。街に対しての表情も良いし、最終的にはそちらの方がいいかなという判断になりました。
H: そうですね、まぁ建築の方で閉じてしまったらもう開けないじゃないですか。壁とか。で開いているのをなんか工夫して多少閉じたりとか、なんかそういうことは選択肢としてできるけれども。だから最大限に開いた状態にしておいてもいいんじゃないかっていうのはありますね。もう既についている縦ブラインドを閉めてもらえば視線はコントロールできますしね。
に続きます