シーラカンスK&H interview no.2
M: 実際に使ってみて何か気付いたこと等はありますか?
I: スタッフとお昼を食べているんですけれども、前の通りの見えるテーブルで外の景色を感じながらリラックスしています。自分たちが見られるっていうことよりも、こっちが街の雰囲気を味わいながら食事しているという気分が強くて、リフレッシュできて良いなと思います。
あとは、他のプロジェクトでもK&Hが大切にしていることですが、根本的な気持ちよさ、例えば風が抜けるとか、そういった快適さを実際に使ってみて感じますね。
K: 風通しが良過ぎてこの前びっくりしたよね(笑)夏が楽しみね、ってみんなで言ってます。
I: あとは日当りが良いとか。K&Hの集合住宅に対する考え方として、例えばプランが全ての部屋で違って、と言うよりも、光が入って来るとか、風が抜けるとか、誰でも共有できる心地よさを大事にしてっていう方向性になってきていると思います。
K: 2年以上前に所内でコンペやった時には相当複雑な案も色々ありました。マンナカに鉄砲階段で4階までだだだだだーって上がって屋上に行くとか、かなり過激なものとか色々あったんですけどね。
M: お互いに気配を確認し合うというか、そういうのって健全ですよね。そういう関係を作れ
る空間っていうのが、居心地の良い空間っていうのを作れるかもしれないですね。
K: だからわれわれが住宅を設計する時、閉じるというよりその家族の生活の雰囲気や、気配がにじむようなことは意識してるんですね。はみ出し感みたいなものがあるから元気になるんだとすごく思ったんです。ここの共用廊下はすごく重要で、上に住んでもらうんだけど、事務所に遊びにきてもらってもいいし、共用廊下で上下していていつのまにか一緒に昼を食べているとか。そういう風になってくれたら嬉しいなというか。
H: 上の人が上がって行くのにここの前を通らざるを得ない。それが普通に考えると違和感あるかなってちょっとおもったんですけど、でも逆にポジティブに捉えてくれればなって。
K: なんか寂しく帰ってくるんじゃなくて、ただいまって言って帰って来れるくらいに思っていただけたら、いいかな。都会の中にひとりぼっちじゃなくて、別にそんなプライバシーを侵害するとかいうことはなくて、声かけあえる関係というのがいいかなと思いますね。ある限られた期間の賃貸だから選べるわけですよね、色々。折角このコミュニティに入ってくるんだったらそれを楽しんでほしいな。
次週、【シーラカンスK&H interview no.3】に続きます